| MOTHER |
| 機種:FC ジャンル:RPG |
| ストーリー:宇宙からの侵略者、ギーグによって、地球は危機にさらされていた。母なる惑星を救うために選ばれたのは、ホンの少しだけ不思議な力を操る事の出来る、少年少女達……。闘う事だけじゃない。きっと、地球を守るための力は、僕らの深いところにある。 |
| 最終目標:侵略者達と戦闘を繰り返しつつ、各地に散らばっている『8つのメロディ』を集めよう。すべての音を集めた時に、きっと何かが起こる筈。そして、本当にギーグを倒せるのは、武力ではないからね。 |
| 鯨波評:もとはといえば、このゲームの存在を知るきっかけとなったのはCDショップで見たMOTHERのサウンドトラックだったのですよ。ジャケットに何だか凄く良さそうな事が書いてあって、これはちょっと聴いてみたいな、と。しかしサントラを聴くには、まずゲームをやらなきゃイカンだろうと、中古屋を巡ってこのソフトを見つけたのでした(笑)。 いやー、変なこだわりを持ってて正解だった。素晴らしい。 今から考えると、決してやりやすいゲームではなかったように思います。特殊な事が多かった。なにせ、普通のRPGでいうところのフィールドなるものが存在しない。町を出たらフィールド、そこを歩いて次の町、とかいうのではなく、町を出ればそこはもう次の町、もしくは町と町を繋ぐ道。どこでもモンスターと鉢合わせる可能性がある。さすがに中央部まで行けば安心だけどね。しかし街中といえど決して安心できるものではなく、その辺を歩いている人間までもがいきなり襲いかかってくる。主人公達は決して勇者ではなく、どこにでもいる普通の子供たちで、バットとか、その辺にあるものをを手に敵に挑む。そういう意味で、変にリアルな世界観のゲームでした。 各所に散らばっているメロディを集めなければならなかったんだけど、この『音』にこだわったシステムが妙にツボでね。侵略されつつある世界。だからこそ同時に存在する日常と非日常。どこかが微妙に変わってしまった町や村、山を歩きまわってメロディの欠片を集める。これが全て集まると、ひとつの曲になる。この曲こそが、最終ボスのギーグを倒す鍵となるのです。 しかし、攻略本を使うといった習慣もなかったこの頃。メロディ集めも終盤に差し掛かり、きっとこれが最後のメロディの筈! と、うきうきしながらそのメロディを聴いたものの、何の変化も見られない。そしてどうやらすべてのメロディを集めた訳ではないらしいと確認。何……二番目のメロディが抜けてるじゃん……。二番目っていえば、もの凄く序盤の方よ!? と半ば唖然としながら同時にプレイしていた兄貴に話したところ。 「二番目はカナリヤ園だろう。行っただろ?」 「行った」 「墓石みたいなのが並んでただろうが」 「並んでた」 「ひとつ色の違うのがあったろ」 「調べたら”?”て出た」 「それで?」 「それだけ」 「おかしな部分が出たら謎に思えーッ!!」 ……ははは。この墓石の裏に回れば隠し通路があって、そこを通って行った先にいるカナリヤに話し掛けるとメロディを手に入れられたのですね(笑)。 本来なら、終盤にきて、険しい山を登った末に、主人公達を守るために壊れてしまったロボット『イブ』の身体からメロディが流れてきて、ワーッと感動したところで曲が完成、異次元へと飛ぶ……といった感動ストーリーなのですが、私はここから二番目のメロディを取りにのこのこと戻って行ったのでした(笑)。 そうですね、このゲームで特筆すべきは、やはりサウンドです。最初に電源を入れた時に、回る地球を背景に静かに流れる音楽は必聴です。えーとたしか、FCではサウンドに4音しか使えないとかなんとか。そんなしょぼい音楽を、ここまで最大限素敵に聴かせる事が出来るのかと感動したものです。そしてその後に手に入れたサントラは、今聴いても素晴らしいと思うのです(笑)。 この音楽と糸井重里氏の叙情的で気の利いたシナリオ、そして個性的なシステムが、MOTHERというゲームを一風変わった印象深いものにしていましたね。 |